公益社団法人 田川青年会議所
第64代理事長 片平 智輝

【本気】

~仲間と共に、たいせつなこどもたちと大切な地域のために~

はじめに

 私には尊敬する一人の人物がいる。その人は時として、家族としての兄であり、社長であり、歴代理事長、先輩である。兄のおかげで私の人生は大きく変化した。そして、その大きな1つとして出会ったものが「JC」だ。もちろん、田川のことも知らない、JCのこともわからない、田川に知人もいない私に「とにかくJCを頑張れ」と、背中を押され入会した。入会後、多くの出会いと成長の機会をいただき、ただがむしゃらに目の前のことに全力で没頭し、いつしかJCが好きになっていた。それはここで出会う仲間やJC活動を通して過ごす時間が、楽しくもあり、とても大切な時間であると自分自身で感じることができたからである。今の田川にも必ず私たちJCが必要であり、我々青年世代にとってもJCが必要である。この地域を、田川青年会議所をもっといいモノにしたい。この想いを実現するために、私が先頭に立つ。 

 

先輩・JCへの感謝 

 

  1962年9月22日33名の志し高き青年たちによって田川青年会議所は誕生した。この時代は田川にとっても大きな転換期であった。エネルギーの主体が石炭から石油へ移行し、産炭地として日本経済を支えていた炭鉱も閉山に追い込まれ、基幹産業であった石炭産業が衰退していく時期であった。そのような中、青年達が「田川のために」と立ち上がり、「次世代のために」と奮起し、今を迎えることができている。この環境は決して当たり前にあるものではないことを改めて認識する必要がある。「明るい豊かな田川地域の創造」のために、今日の田川まで繋いでいただいた先輩方に対し、心より敬意と感謝を表します。

  

ひとづくり 

  「私も今や田川人である」。田川の人が生まれ持つ特異的な人間性。例えば、義理人情に厚く、血気盛んで、負けん気がありエネルギーに満ちた人たち。これはかつて炭鉱が栄えた時代に培われた、田川特有の人間性であると考える。過酷な労働環境、苦しい生活の中でも互いに助け合う。優しさと思いやりの心は人々の根底に強く併せ持っている。そして私は、この田川の人が潜在的にもつ人間性がとても好きだ。 

しかし、今や時代の変化とともに人間社会における環境も変わっていく。近年は、インターネットの急速な発展に伴いネット社会と言われる時代になった。あらゆるものがネットを介してできるようになり、生活の利便性ははるかに向上し、同時にコミュニケーションツールの多様化も進んでいる。一方で、新たな課題も生まれている。それは特に子どもたちをはじめとする若年層における人間関係の希薄化やネット依存による問題などがあげられる。もちろん時代に順応して生きていくことは大切である。しかし、私たちが幼少のころ、ネットやスマホが無くとも楽しめていた時代。そこで培われてきた「生きる力(知・徳・体)」。この「生きる力」というものを子どもたちには育んでもらいたい。決してネット社会を否定するわけではなく、うまくそれも活用しながら人間性・心身の健康増進に繋げてもらいたい。先にも述べたように、田川人には潜在的に兼ね備えている人間的魅力がある。ネットが普及している今だからこそ、この潜在能力を引き出し、悩みや苦しみを抱えている子どもたちに手を差し伸べ、新たな気付きや体験を通じて、子どもたちの生きる力が育まれる事業を実施する。子どもたちが自身の個性を知り、互いにその個性を認め合うことができる社会、子どもたちが生き生き、伸び伸びと生活できる社会の実現への一助となることを目指して。 

 

まちづくり 

 私たちの活動エリアである田川地域は1市7カ町村の8つの自治体で構成されており、JC活動を行っていく上でこの8つの自治体との連携は必要不可欠である。その中でも、自治体のトップを決める首長選挙においては、これまでJCが候補者の政策発信、投票率を上げることを最大の目的に公開討論会をはじめとする事業を実施してきた。近年はSNSの発展に伴い選挙戦の様相も変化してきており、様々な媒体を用いた情報発信が活発に行われている。しかし、その内容というのは必ずしもいいものばかりではない。情報にあふれ、誰もが手軽に情報を発信でき、同時に誰もが手軽に情報を入手することができる。この便利さの裏に潜む危うさにも目を向け、情報リテラシーを高めていくことは重要である。本年は添田町において首長選挙が実施される予定となっている。今一度選挙の原点である、候補者の政策に基づき、投票を促す事業を、我々JCが公平公正な立場から実施し、さらには地域の子どもたちへ選挙の在り方についても考えを深めてもらう。やがてそれが、地域の明るい未来に寄与できるものとして事業を実施する。 

また、「田川はひとつ」という合言葉が田川では浸透しつつある。これは文字通り8つの自治体が連携し、まちづくりを行っていくために用いられている言葉である。田川では川渡り神幸祭をはじめ、多くの伝統的なお祭り(神事)や各自治体でイベントが開催されている。その中でも17年の歴史を誇る「TAGAWAコールマインフェスティバル」においては、8つの自治体、団体が協力してイベントを開催しており、田川の代表的なお祭りとしてJCも参画を続けている。近年は地元の高校生や大学生にもボランティアとして関わっていただき、共に事業を作り上げてきた。本年は、これまで培ってきたものを軸に柔軟な発想を持つ学生のアイデアや考えも形にできる事業を実施する。子どもたちにとっても地域のお祭りやJCをより身近なものとして感じてもらい、「自分達でもできるんだ」ということを知ることで新たなまちづくりにも繋がると確信する。 

 

会員拡大・組織について

 

 「組織は人で成り立っている」。 

本年、田川青年会議所は29名のメンバーでスタートする。そして向こう2年間で約半分の会員が卒業を迎える。すなわち会員拡大は我々にとって至上命題である。この現状を踏

まえた上で我々がやらなくてはならないこと。それはこのメンバーで「事業の最大化」を目指すということであると考える。田川青年会議所の活動によって、共感する仲間を増やし、会員拡大が行われていくこと。この形が何よりの理想であり、そのためにも一つひとつの事業や活動をメンバー全員が「本気」で取り組む姿勢を追い求めていきたい。青年会議所の魅力を発信し、会員拡大へ向けた仕組みづくり、入会後のフォローを大切に会員拡大にはより注力して取り組んでいく。 

私たち田川青年会議所には特別な仲間が存在する。それは韓國福岡青年會議所である。田川青年会議所と韓國福岡青年會議所は友好締結を結んで本年で14年目を迎え、改めてこれまでの歴史を繋いでいただいた先輩方に心より敬意を表します。韓國福岡青年會議所とは炭鉱労働時代に犠牲となった無縁仏を、先人への想いを込めて共に供養しようというきっかけからはじまり、以来、毎年共同で供養を実施している。その他にも互いの事業に参画し特別な関係として歩みを進めてきた。この先も永続的に、このかけがえのない友情をさらに深め、先人たちが築いてくれたこの関係をより良いものとして後世に残していく。そのためにも、さらに交流の機会を増やし、敬愛する同志として共に歩みを進めていく。 

 

65周年に向けて

 来年、我々田川青年会議所は創立65周年を迎える。今から約10年前に掲げられた中長期ビジョン、さらには創立60周年時に策定した中期ビジョンを検証し、70年、75年、さらにその先を見据えた新たなビジョンを作成していかなくてはならない。そのために本年は、65周年に向けた大切な準備の1年であると捉え、「創立65周年準備室」を設置し、メンバー一人ひとりがこれまでの田川青年会議所の歩みを振り返り、田川地域がいかに発展を遂げてきたのか、また地域の課題はどこにあり、その課題解決に向けて田川青年会議所はどう在るべきなのかを議論し、65周年に向けた準備を進めていく。    

結びに

 私たち青年は、先人たちによってつくられたこの田川(まち)をさらに発展させ、子どもたち、その先の未来へ、より豊かなまちを残していく使命がある。その使命を果たすためにも、我々JAYCEEがいついかなる状況でもその先頭に立ち、もがき、時にはあがき苦しみながらも、高い志と私たちが掲げる「明るい豊かな社会の創造」という崇高な理念の実現に向かって、青年らしく今をがむしゃらに突き進んでいく。 

転んでいい。迷っていい。間違えてもいい。 

でも、“成長”だけは絶対にやめない。 

魂を燃やし、変わり続け、超えていく。 

その歩みの中に、本当の“成長”があるからこそ、私たちは「本気」で挑む。 

まだまだ我々の力はこんなものじゃない。しかしそれは「本気」でしてこそ生まれるものである。「本気」でやったうえで失敗したっていいじゃないか。私たちにはこれだけ多くの仲間がいる。 

本年は「本気~仲間と共に、たいせつなこどもたちと大切な地域のために~」をスローガンに掲げ、私がその先頭に立ち突き進むことを、ここにお誓い申し上げます。 

本年も、公益社団法人田川青年会議所を、どうぞ宜しくお願い申し上げます。